Columコラム

2016.05.21

「“指先”での触れ合い」が愛情を深くする

IMG_8136

 

 

前回までのコラムで、官能性を養うための「心」と「体」の在り方についてお伝えしてきました。

今回のテーマは、「技」です。セックスにおける「技」というと、「相手を悦ばせるテクニック」などと安直に思いがち。

一時は、肉体的な快感を与えることができるかもしれません。

しかし、テクニックのバリエーションを増やしたところで、心から感動させることはできないのです。


「指先に宿る想い」を儚くも美しく描いた映画があります。

3人の巨匠監督がそれぞれのエロスを映像化したオムニバス映画『愛の神、エロス』(2004年)その中のひとつ、ウォン・カウァイ監督『エロスの純愛~若き仕立屋の恋』を紹介します。原題は『The Hand』。

仕立屋見習いのチャン(チャン・チェン)が高級娼婦ホア(コン・リー)のチャイナドレスを仕立てながら恋心を抱くも、その愛の重さ故に、純愛を貫く物語です。


原題が意味するように、「“指先”での触れ合い」がふたりの関係性が変化していく過程で鍵になっています。

特に印象的なのは、序盤に登場する僅かに震えるチャンの太ももの隙間に、まるで白蛇のようなホアの指先が滑り込んでくる場面。

花盛りのホアは、「よい仕立屋になるためには、たくさんの女に触れること」「この感触を忘れないで」と言い放ちます。

その指先に宿る女としての自信。


そして、チャイナドレスをホアに見立てて愛でるチャンの切ない“指先”、病におかされたホアの「手じゃ嫌?」に至るまで、ホアとチャンの“指先”には、終始、心が宿り、安易に触れることが出来ないほどの想いが伝わってきます。

ぜひ、一度は観て欲しい物語です。


私は、タッチのクオリティだけでなく、「愛する人に触れる瞬間にどれだけ心を込められるか?」ということを大切にしています。

相手の身体に「愛情と敬意を持って祈るように触れる」こと。これが、「技」に命を吹き込むのです。


これまでの3回の連載で大人の女性のセックスを「心」「体」「技」の3つの側面から見つめてみました。

女性が自分自身のエロティシズムに向き合い、「自分自身がどう触れられたいのか?」を明らかにし、次に、「彼はどう触れられたいのか?」と思いを巡らす。その両方を探究することで、あなたのセックスはもっと豊かになるはずです。

性の充実は、人生の充実。

今一度、あなたのセックスを見直してみませんか?

→ 続きはこちら

一覧へ戻る

Copyright© 2015 OLIVIA All rights reserved.