Columコラム

2016.11.13

「ふにゃちん」への優しいまなざしがオーガズムを後押しする

640x259

 

セックスを本試合とするなら、日常生活は壮大な自主トレであり、ウォームアップだと思っています。

オーガズムフル・ライフにおいて、マスターベーションは、自分のコンディションを把握して、さらなる高みを目指すために必要不可欠なトレーニング。

女性がセンシュアルな魅力を磨くためには、日々のソロ活動が重要です。

しかし、本試合における相方の存在を忘れてはいけません。

ここしばらく、女性器に向き合ってきましたので、今回は、「男性器」に想いをはせてみましょう。

「ふにゃちん」との出会い

 私がまだセックス初心者だったミレニアム前、近所の雑貨屋で気になる本を見つけました。
その本は、夏石鈴子さんの著書「バイブを買いに」

 当時、本の帯をUAが書いていて、「UAがバイブをすすめてる?!」と驚きつつ、手に取りました。今でも、その雑貨屋の内装や置かれていた本棚の位置もハッキリと覚えているくらいインパクトのある出会いで、読んでみると、グングンとその世界観に吸い込まれていきました。

 本の内容は、女性のSEX観、恋愛観、結婚観が、赤裸々かつ脱力系のホッとする文体で書かれている、さわやかな読み応えの短編集。
本の題名にもなっている「バイブを買いに」は、カップルの日常生活にセックスが溶け込んでいて、ふにゃふにゃのペニスをまるでペットのように可愛がる主人公が新鮮で、とてもまぶしかった。

「おちんちんは本当に分かりやすい。わたしのことを思って、わたしとしたいと思って大きくなっているおちんちんは、いつだってわたしの胸を打つ。かわいくって、ぐっとくる。」(「バイブを買いに」より)

 どうですか?ほっこりしますよね。
当時の私は、同世代の男性の反り返ったペニスを見る機会が多かったので、「ふにゃちんってそんなにかわいいんだ…」とまだ見ぬふにゃちんに憧れたものです。その後、年齢が上がるほどに、ふにゃちんをよく見ることになるとはつゆ知らず……。

セックスもふにゃちんのように…

 そして、もう一冊、私のお気に入りのペニス本があります。
翻訳本「チンペの飼い方 ~Élevons le chimpet!」(オリップマサシエ&ジローランタカディ著)

 男性器をかわいいゆるキャラの(ちん)ペットに見立て、男性の性機能や愛撫の仕方、性感染症や性機能障害までを楽しく学べる良書です。

 どちらの本も、隆起して黒光りしてる男根は登場せず、気が抜けていて、リラックスしているふにゃちんを愛でる様子が描かれています。

 多くの日本人がセックスレスに陥るのは、セックスを非日常のイベント化していることが一因だと思っています。
男性は、「失敗は許されない。中折れしちゃいけない。彼女より早くイッテはダメ。膣内で射精しなくちゃセックスが完結しない」と、自分を追い詰める。
女性の場合、「むだ毛の処理OK?すっぴん風ナチュラルメイクOK?勝負下着OK?ウォシュレットOK?」と準備段階から気を遣い、セックス直前には、「彼は、いつも『イッた?』って聞いてくけど、今日はイケるかな…」とプレッシャーを感じる。

「気合を入れて挑む行為」=「セックス」という認識は、オーガズムフル・ライフへの道を阻みます。

 彼のふにゃちんにやさしいまなざしを向けることができたら、次は、かっこつけない自分を小出しにして、素の状態で愛で合うことに少しずつ慣れてみませんか?

 つづく。

→ 続きはこちら

一覧へ戻る

Copyright© 2015 OLIVIA All rights reserved.