Columコラム

2025.02.12

男性のセクシャルウェルネスを考える「賢者の時間」プレス発表会レポート

2/6男性向けセクシュアルウェルネスサプリ「賢者の時間」プレス発表会が開催されました。
ゲストに植物療法士の森田敦子さんを迎え、主催の北原みのりさんとともに、「男性のセクシャルウェルネス」について多面的に語り合いました。

男性の性—なぜ今、考える必要があるのか

イベントでは、男性の性欲やホルモンの関係、パートナーシップに与える影響についておふたりの視点から語られました。
「性欲はどこから湧いてくるのか?」という根本的な問いに対し、森田さんはフランスで学ばれた植物療法や性科学、文化的背景から解説。
直接的な性行為への欲求だけでなく、相手に魅力を感じ、「触れてみたい」と感情が湧き、徐々に親密さを築くことも性欲の表現ではないか?”というお話に共感します。

私は、カップルのスキンシップの改善策にイギリスの動物行動学者のデズモンド・モリスが発見した人間の性行動をボディタッチの観点から分析した「親密さの12段階」をよく引用するのですが、それにも通じるお話でした。

しかし、日本では男性の性欲が「男性的な強さ」と直結したり、不貞行為など否定的なイメージと結びつけられることが多い現状があります。
人間の三大欲求として性欲が語られる時は肯定的に捉えられることもあるものの、大抵は「キモ語り」「迷惑語り」され、森田さんが語るロマンチックな性欲のイメージとはだいぶ距離があるように感じます。
性欲の新しい定義や理解が必要であるとの議論が行われました。
加害者臨床では性加害は性欲ではなく支配欲が行動原理と分析されています。性欲についての誤解も根深いです。

 

植物療法とセクシュアルウェルネスの関係

森田さんから書物「戦いに挑む男性のための自然療法」が紹介され、ローマ時代から使われてきたハーブがどのように男性を支えてきたのか話が広がりました。
サプリに配合されている中世ヨーロッパの修道院で使われていたチェストベリーに注目が集まりました。
また女性は月経や妊娠出産、更年期を通して、ホルモンの変化に対応するケアの必要性を感じますが、男性は自らのホルモンバランスを意識する機会が少ないという指摘も。

男性の性に向き合うことの大切さ

男児の性教育にも話が及び、「養育者は性に嫌悪感を持つのではなく、自然な生理現象として理解し、ケアすることが重要」という意見が出されました。
私自身もこれから男児の子育ての現場で直面することになる課題と性に対する適切な伝え方を考えさせられました。

今回のプレス発表会は、男性のセクシュアルウェルネスに新たな視点を提供するとともに、性欲に関する偏見を見直す契機となりました。
性欲の変化を単なる「衰え」と捉えるのではなく、セルフケアの一環として向き合うことの大切さが語られました。
お二人の対談は、多角的な意見と具体例を通じ、今後の性に対する理解を深める貴重な議論の種となったと感じます。
「賢者の時間」をきっかけに、男性の性をフラットに語る文化が広がっていくことを願っています。

 

▶︎「賢者の時間」プレスリリースはこちら

 

 

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