2016.09.18
性教育絵本を読んでるところを見られた!→クラスを巻き込んだ性教育へ
学校の図書室で見つけた絵本
©Helga Weber
こんにちは。OLIVIAです。 ぬりえに性器を描くおえかきを母に怒られてから、性的なことへの興味は、「公にしてはいけないこと」と、肌で学んだ幼少期の私。
それでも、水面下では、男女のカラダの違いへの好奇心は止むことはありませんでした。
小学生1年生になったオリちゃん。
小学校でお気に入りの場所は、「図書室」。
日当たりのよい図書室は、紙とインクのにおいが立ち込めていて、古ぼけた蔵書のかび臭ささえも、まだ見ぬ世界に連れて行ってくれる予感がしてワクワクしました。
とはいえ、小学1年生なので、文字を追う物語よりも、絵がたくさん描かれている本を読むことに夢中になっていました。
校庭で遊ぶクラスメイトを尻目に、お昼休みに、図書室に通い、本を読みふけっていました。
そんなある日、図書室の片隅にあった絵本に目が留まります。
タイトルは、たしか「おとなになるって?(仮)」だったかな。
その他にも、「おんなのことおとこのこ(仮)」「あかちゃんはどこからくるの?(仮)」というラインアップがシリーズ化して置いてありました。
そう、私は、「性教育絵本」のコーナーに足を踏み入れていたのでした。
やさしいタッチの性教育絵本は、子供の男女、大人の男女の裸の絵が描かれていて、幼少期から私が興味深々だった男女の性器の違いや子供の作り方が子供向けに描かれていたのです!
自分だけが在処を知っている宝物を眺めるように、ひとり熱心に読み込んでいたのですが、ある日、「こんな面白い絵本、ひとりで読んでいるなんてもったいない!お友達にも教えてあげよう!」と思いつきます。
クラスの女子を図書室に連れていき、「見て、この本!」と意気揚々と性教育の絵本を見せて、教えてあげます。
その後、しばらくは、友達もその絵本に夢中になり、図書室で性教育の絵本を読むのがブームに。
絵本のタイトルを口に出して、キャッキャしたり、文字通り「無邪気」に絵本を楽しんでいました。
そんな私たちの珍行動に目をつけたのが、担任のK先生。たしか、お子さんのいる30代の女性の先生でした。
人生二度目の公開処刑!?
ある日のホームルーム、私の愛読書の「おとなになるって?(仮)」を手にしたK先生が、「この本を知っている人~?」と教壇の上からクラス全体に問いかけます。「やだ~」クスクスと笑い出すクラスメイト。
デジャブ!!
まさかの公開処刑、再び!? 既視感のある気まずさに、動揺するオリちゃん。
ところが、次の瞬間、「今から、みんなで読んでみようか」とK先生が、その絵本を読み聞かせてくれたのです!
大人になって振り返ってみると、「面白おかしく性のことを子供たちが学んではいけない」と思ったK先生が、教材として性教育の絵本を使い、性について考える時間を作ってくれたようです。
人生二度目の公開処刑を免れた安堵と、「大事なこと」と私の興味を肯定してくれたK先生。
当時のクラスメイトは、覚えていないかもしれないけど、その後、ラブライフアドバイザーとなり、大人への性教育を生業とする私にとっては、その後の人生に大きく影響を与えた思い出です。
こうやって振り返ると、たくさんの理解ある大人に支えられ、OLIVIAが形成されていったんだと、しみじみします。
☆次回は、思春期のエピソード「鈴木保奈美と月経」について書いてみようと思います。
どうぞお楽しみに!