Columコラム

2017.08.13

月経カップが日本にやってきた!挿入系の月経用品がいい理由

女性がもっとごきげんに!楽しい性生活を送れるような情報を常日頃からリサーチし、皆さんにお届けしているこのコラム。
先日、某企業の依頼で、日本における月経用品のリサーチを行いました。
市場調査をしていくうちに面白い発見があったので、今回からシリーズ化して、最新の月経用品から日本人女性のオーガズムについて考察してみたいと思います。

あなたは何派?選択肢の増えた月経用品

 私が初潮教育を受けた昭和の小学生時代、月経の手当は、「月経用ショーツ」をはき、「使い捨てナプキン」を当てるのが主流でした。
以前、私のタンポン初体験エピソードをご紹介しましたが、その後、現在に至るまで、様々な月経用品を試してきました。
オーストラリアに住んでいた時には、現地の月経用品を使っていましたし、海外の月経用品を個人輸入して試していたこともあります。

 ここ10年位で、月経用品は、ただ「使う」ものではなく、意思を持って「自分で選択する」時代になってきたと感じます。これは、後で触れますね。

 私が確認したところ、海外通販も含めて日本で手に入る月経用品は、ざっと9種類。

【あてがう系】
①使い捨てナプキン
②ナチュラル系使い捨てナプキン
③布ナプキン
④使い捨て布ナプキン

【膣内におさめる系】
⑤タンポン
⑥オーガニックタンポン
⑦ソフトタンポン
⑧海綿
⑨月経カップ

 私は、④使い捨て布ナプキンと⑧海綿以外はすべて試しました。
普段は、③布ナプキンをメインに、外泊時は、①使い捨てナプキン、⑤タンポンを併用しています。
いちユーザーとして、それぞれの月経用品のメリットとデメリットを体感していますし、メーカーさんからは、トレンドやビジネスについての話を聞いています。

 ちょっと固い話になりますが、日本の薬機法で認可されている月経用品は、

生理用ナプキン(使い捨てナプキン):「医薬部外品」
厚生労働省から許可を受けた工場で、認可を受けた原料を使用して作られる。

タンポン:「医療機器」
ナプキンと同じく、原材料から製品(滅菌工程を含む)まで、品質管理されている。

スクーンカップ(月経カップ):「医療機器」
後ほど詳しくご紹介します。

 上記の条件を満たさないものは、月経の処理に使われていたとしても「雑貨」扱いとなります。
例えば、「布ナプキン」は、名前こそ「ナプキン」ですが、雑貨なので、衛生的に使用できるかどうかは自己管理、自己責任となります。

海外では『挿入系』月経用品の使用率が高い

2013年にインターネット上で行われた「生理用品」に関するアンケート(※おりもの、尿漏れ用品も含む)によると、月経用品のユーザー率は、下記のような結果でした。

1位:『ナプキン』68.0%
2位:『おりものシート(パンティライナー)』45.4%
3位:『タンポン』21.6%
4位:『吸水パッド』5.9%
5位:『布ナプキン』(洗って繰り返し使用できるタイプのもの)5.3%

『あてがう系』の生理用品が圧倒的に人気ですね。

 その理由は、日本の使い捨てナプキンが高機能であることが一因であると思います。
唯一ランクインした『挿入系』のタンポンですが、日本人女性の使用率は、他のデータも併せて見てみると、10~30%の使用率でした。ちなみにアメリカでは、タンポンの使用率が40~50%まで上がります。(調査によっては使用率70%という結果も)

 しかし、アメリカやヨーロッパで販売されている『月経カップ』は『第3の月経用品』として、日本にも入り始めています。

 

スクーンカップ(月経カップ)の画像
フィンランドの月経カップ「Lunette」
 

『月経カップ』は、シリコンや天然ゴムで出来ています。タンポンのように膣内におさめてカップ内に経血を溜めます。溜めた経血はお手洗いに流し、洗浄と煮沸をすることで繰り返し使えるというシロモノ。
数ある月経カップの中でも、『スクーンカップ』は日本で初めて『医療機器』として認可された月経カップです。 

セルフ挿入が苦手なオーガズムレス女性

 セックス・カウンセリングでは、「オーガズムがない」「イクという感覚がわからない」というご相談はよく寄せられます。
どちらかというと、前向きに「オーガズムっていう感覚を体験してみたいんです!」という快感追求タイプの女性が多いのですが、中には、「彼に『イッタ?』と聞かれるのがプレッシャーで…」「彼に『今までセックスしてきて、イケない女性はいなかったよ』と言われたんです…」(いや、演技している女性もいるんじゃないか…?)という男性の幼稚さと強気に出られない女性の本音を聞くこともあります。

 オーガズムがなくてもセックスは完結するので、どこまでオーガズムを追及するのは、個人の自由です。

 しかし、お話を聞く中で気になることが。
ご相談者には、「セルフ挿入に抵抗感がある女性」がいらっしゃいます。
それは、マスターベーションだけでなく、月経用品を選ぶ時も同じ。

 私は、「少しでも自分の女性器(体)と仲良くなって、新感覚の快感を体験してみては?」と思うので、次回も引き続き、セルフ挿入が苦手な女性のためのオーガズム・トレーニングについてお話ししたいと思います。

 月経用品のお話もつづきます!

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