2019.03.19
【レポート後編】「知ってるようで知らない性の健康セミナー」
一般社団法人 日本家族計画協会主催、ジェクス株式会社共催
第7回「知ってるようで知らない 性の健康セミナー」のレポート第3弾です。
順天堂大学医学部附属浦安病院泌尿器科白井雅人先生による講演
「あなたが知らない性の悩みの世界~男性編~」
はじまりは「性行為と長寿について」
性行為と長寿の関係を調査した結果を何例かあげて解説されました。
1997年にイギリスで45才~59才の男性を対象に行われた調査では、オーガズム(射精)の頻度が高い(週2回以上)男性は、頻度が低い(月1回未満)の男性に比べて50%死亡リスクが低い結果がでています。
1982年にアメリカで60~94才の男性と女性を対象に行われた調査では、①性交頻度、②現在の性交満足度、③過去の性交満足度についての関係性を調べています。
スウェーデンの70才の男女を対象に行った死亡リスクの調査では、男性にとってセックスを継続していることは、若々しさとバイタリティーを示しており、肉体年齢の若さや病気に対する抵抗力を示していると思われるという結果がでています。
まとめると…
・オーガズム(射精)の頻度が週2回と高い男性は、低い男性に比べて50%死亡リスクが低い
・性交頻度(量)は男性にとって長寿の要因となる。
・過去の性交満足度(質)が女性にとって長寿の要因となる。
・性交の早期中止(64才より前)が男性の死亡と関連があり、女性では関連がない。
つづいて「EDについて」
EDの定義は、満足な性行為を行うのに十分な勃起が得られないか、または維持できない状態が持続または再発すること。
中折れもEDに含まれます。
ED のリスクファクターとしてあげられているのは
①加齢
②糖尿病
③肥満/運動不足
④心血管疾患/高血圧
⑤喫煙
⑥低テストステロン(男性ホルモンの低下)
⑦慢性腎臓病/下部尿路症状
⑧神経疾患
⑨手術/外傷
⑩うつなど精神的因子
⑪薬物
⑫睡眠時無呼吸症候群
EDになる要因って多いと思いませんか?
糖尿病とEDの関係は昔から指摘されていて、糖尿病患者の35~90%にEDが発症します。
ED相談に来たら糖尿病だったという例も。
生活習慣では、とくに喫煙がNG行為。先生は「勃起したいなら、タバコをやめること」と強くおっしゃっていました。
意外だったのは、睡眠時無呼吸症候群もEDのリスクファクターになるということ。
睡眠時無呼吸症候群の治療をすることでED改善につながるそうです。
後半は、勃起のメカニズムと勃起薬の作用について、薬の副作用による薬剤性EDについての解説に時間が割かれました。
ラブライフカウンセリングでは、中折れを含むED相談は多く、重要課題です。
今回、泌尿器科でのED治療法と勃起薬について詳しく知ることができて、とても勉強になりました!
健康と性生活は密接に結びついています。
「性の健康セミナー」で学んだ最新情報は、コラムや「ラブライフカウンセリング入門講座」「ラブライフカウンセラー プロ養成講座」に盛り込んでいきます!
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